「THE NORTH FACE(ノースフェイス)」というブランドを代表するダウンの「ヌプシジャケット」。発売から30年以上経った今でも変わらずに愛され続けている。日本では抽選販売するほどの人気であり、新作は特に入手するのが困難である。
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そんな大人気のヌプシジャケットには日本モデルだけでなく、海外のモデルも販売されている。どれを購入するべきか非常に悩ましいだろう。そこで、今回は特に人気である「ヌプシ700」の特徴や偽物との見分け方について記事をまとめていく。
本物のヌプシ700について
ストリート系の定番ブランド、アウトドア系ファッションとして世界中で人気を博している「THE NORTH FACE」のヌプシジャケット。人気がゆえに偽物も多く出回っている。公式ショップやオンラインショップであれば安心して購入することができる。
ここでは本物のヌプシ700について、定価やサイズ感、海外モデルなどについてまとめていく。
ノースフェイスのダウンジャケット「ヌプシ700」とは
ヌプシジャケットとは、「THE NORTH FACE(ザノースフェイス)」というブランドから発売されている定番のダウンジャケットである。毎年絶大な人気を集めており、発売から30年以上経った今でも変わらずに愛され続けている。
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「ヌプシ」はヒマラヤ山脈にある標高7,861mの山「ヌプツェ」が由来であり、1992年に「エクスペディション向けのダウンジャケット」として発売された。現在展開されている商品は、当時の仕様や素材はそのままであり、サイズ感を現代っぽくアップデートさせたものである。
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保温力が抜群であり、雪山にも対応するスペックがありながら、高いファッション性も兼ね備えているところが人気の秘訣である。環境に配慮したリサイクルダウンを中わたに使用している。
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表地は強度がある50デニールのリップストップリサイクルナイロンにはっ水加工を施しており、パックに干渉する肩部分はナイロン素材で切り替えている。また、静電気の発生を抑えるために静電ケア設計を採用している。アウトドアだけでなく、タウンユースまで幅広く活用することができる。
ヌプシ700の「700」とは、ダウンのフィルパワーを表している。フィルパワーとは、羽毛のかさ高性を現す単位であり、数値が大きいほど空気を多く含んでいるので、保温性に優れた良質なダウンと言える。700フィルパワーは高品質のダウンと言われているので、保温力は問題ないようだ。
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ちなみに、2022年秋冬シーズンよりサイズ感を見直しており、着丈を1サイズ長く、身幅と袖丈を2サイズ大きくしており、よりバランスのよいサイズ感にアップデートされたそうだ。
定価は?
ヌプシ700の定価は、税込37,400円である。
サイズ感は?
ヌプシ700の定番である1996ヌプシはボックス型のシルエットになっており、オーバーサイズで着こなしたい方におすすめである。着丈はヒップラインくらいあるそうだ。
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また、「1996」のUSモデルは、デザインや素材などは日本で展開しているモデルと同じだが、全体的に作りが大きめとなっている。オーバーサイズ感を強調したいのであれば、USモデルがおすすめである。
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他にも、韓国モデルのヌプシは着丈が短めで1〜2サイズほど小さめなコンパクトな作りとなっているそうだ。オーバーサイズで着たい方には1〜2サイズ大きめで購入することをおすすめする。ピッタリめに着たい方や細身の方にはいつも通りのサイズを購入すれば良いだろう。
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また、EUモデルのヌプシはUSモデルよりも身幅が少しコンパクトになっており、袖丈が長めの作りになっている。購入する際は普段のサイズ感で良さそうだ。
1996レトロヌプシ、USヌプシとの違いは?
1996レトロヌプシ、日本とUSヌプシの違いはサイズ感である。USヌプシは日本のヌプシよりも着丈も身幅も大きめの作りとなっている。日本のヌプシよりも1サイズ大きめだ。USヌプシの特徴についてまとめていく。
USヌプシの特徴
- 左腕にフィルパワー「700」の刺繍がある
- 左胸と背中にロゴがある
- ダウンが収納できる内ポケットが搭載されている
- 袖口に防寒用のベルクロが付いている
- 首元に隠しフードが付いている
- 色展開は9種類
- 保温性が抜群でとても暖かい
ヌプシ700のバングラデシュとは?
ヌプシ700のバングラデシュ製は数が少なく希少なようだ。そのせいかインターネットやSNSであまり情報が見当たらない。バングラデシュ製の特徴として、左胸と背面部分にブランドマークが刺繍されており、右袖には700の刺繍が白色で入っているそうだ。
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サイズ感は、Lサイズで着丈が69.5cm、身幅が59.5cmとなっており、USモデルと同じくらい大きめの作りとなっている。日本のヌプシよりも1サイズ大きめである。
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裾部分はドローコードで調節が可能なようだ。オーバーサイズで着るのであればバングラデシュ製がおすすめであるが、希少なためあまり出回っていない。
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「ヤフオク!」にヌプシ700のバングラデシュ製がいくつか出品されている。価格が一番低いもので23,800円、高いもので36,620円となっている。他に、「メルカリ」にもいくつか出品されている。希少でどちらも人気となっているので、気になる方は早めにチェックしてみて欲しい。
本物のヌプシ700の見分け方は?
本物のヌプシ700について特徴などをまとめてきた。もし、中古のものや海外、フリマサイトなどで購入するのであれば、細心の注意を払う必要がある。
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せっかく高いお金を払って購入したものが偽物だったらガッカリしてしまうだろう。だが、全く知識がなければ本物と偽物を見分けるのはなかなか難しい。
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ここからは本物の見分け方や偽物を見破るポイント、刺繍がないものなどについてまとめていく。
本物と偽物の見分け方は?
レベルの低い偽物であれば、適当な作りであることからパッと見てわかるだろう。しかし、細かく作られたものであれば、判断するのが難しい。本物と偽物の見分け方のポイントについて順番にまとめていく。
流通元が中国や東南アジアの場合は注意が必要
ヌプシ700の偽物の流通経路は複数存在しているが、偽物の流通元は大体2つのパターンに分類できる。
- 中国
- ベトナムなど東南アジア
中国では、ヌプシ700だけに限らず、偽物が比較的多く生産されている。日本におけるノースフェイスの偽物は8割が中国産であると言われているそうだ。
カンボジアやタイなどで比較的量産されている。東南アジアの中でも、ベトナムからの流通が特に多いようだ。ベトナムは観光客向けのお店がたち並んでおり、店先でノースフェイスの偽物を堂々と販売していることも珍しくはないようである。
しかし、ノースフェイスの公式商品の中に中国やベトナムで生産されているものもある。今回挙げたものは見分け方の目安の1つとしてほしい。
ファスナーのメーカーが「YKK」であるかどうか
ノースフェイスの商品で主に使われているファスナーのメーカーは「YKK」である。偽物に使われがちなファスナーは文字が潰れていたり歪んでいるものが多い。文字の上側部分が盛り上がっていて、「YRR」と見える場合は注意が必要である。
ブランドロゴの刺繍で文字同士がくっついている場合は注意が必要
ノースフェイスの特徴でもあるブランドロゴ。ノースフェイスのブランドロゴは左側に文字、右側に虹のようなアーチの模様がある。偽物のブランドロゴは刺繍が雑であり、文字と文字の間の繋ぎ糸が見えており、文字同士が繋がっている。OやRなどのカーブが多い文字は歪んでいることが多い。
同じ理由から、右側のロゴマークが歪んでいるものも怪しいだろう。本物のブランドロゴは一文字一文字はっきりと分かれており、カーブのある刺繍でも歪んでいることはない。
タグの文章が不自然ではないか
服についているタグには素材や洗濯表示が記載されている。輸入品の場合は翻訳された文章が表記されるが、偽物は翻訳が機械的で、不自然な文章となっている可能性が高い。また他にも注意する点がある。
- メンテナンスの方法が短くないか
- タグに使われている生地がザラザラで安物ではないか
- ホログラム加工のデザインがきちんと施されているか
正規品に付いているタグは細かくメンテナンス方法が記載されているので、文字数が多くなっている。偽物はそれっぽく作っているだけなので、比較的短い文章となっていることが多い。
また、タグに使われている生地も本物かどうかを判断する材料となる。本物のタグは高級感のある生地で、手触りが柔らかい。逆に、偽物のタグはザラザラした手触りで、安物の生地が用いられている。
本物の商品の内側に付いているタグはホログラムの加工が施されている。見えない部分であるタグでさえも、本物の商品は細部までこだわりがある。なかなかタグまで確認することはないだろうが、ぜひ確認してみてほしい。
ブランドロゴの配置がずれていないか
ノースフェイスのジャケットに刺繍されているブランドロゴには定位置がある。基本的に左胸の部分にブランドロゴのマークが配置されている。この位置にブランドロゴがない場合は注意が必要である。また、ブランドロゴがバックデザインのものもある。バックデザインの場合は右肩の部分に配置されている。
刺繍なしとは?
通常、ヌプシ700は左腕に「700」の刺繍がある。しかし、刺繍のないものも存在するようだ。刺繍がないヌプシ700について調べてみたが、情報が少なかった。
「ショップは刺繍がないものに切り替えていっている」や「1992モデルには刺繍がない」といった情報が見つかった。ただ、これを書いているのは一般人であり、ノースフェイスに働いている人ではなさそうなので、正直なところ本当かどうかはわからない。
左腕に刺繍がある?右腕にはない?
ヌプシ700の刺繍はここ数年のものであれば、すべて左腕にある。年代によっては右腕に刺繍があるものもあるが、新品のものであれば左腕の刺繍であり、右腕に刺繍されたものはないようだ。
ヌプシ700の口コミや感想は?
ヌプシ700の口コミや感想を調べてみた。
THE NORTH FACE
【1996 レトロ ヌプシ ダウンジャケット】本場アメリカのヌプシジャケット🇺🇸
このダウンは高ければ高いほど軽くて良質とされるフィルパワーが、平均の550よりも高い700となっています!
暖かくて最強ということです😳
ダウン探している人や、他と被りたくない人はおススメ!! pic.twitter.com/iKZBrRR1q4
— オケラ@ストリートファッション (@superokeraburo) September 29, 2022
黒いヌプシジャケットがかっこいい。700フィルパワーもあるヌプシ700は暖かくて最強なようである。1枚持っているだけで、寒い冬も乗り越えることができそうだ。
よくみたら分かってしまうけど…ダウン出てこなければ良いよね🤣
ちなみにこのノースフェイスのヌプシは、7年前くらいにヤフオクで山登りされている方から真夏に2000円で手に入れた700フィルダウン🦢
やっぱり良いものは長く使えますね🍀 pic.twitter.com/NQQv9mDbjM
— CRガングリオン (@HojoKaztaka) January 22, 2023
7年前に手に入れたヌプシジャケットを現在も使っているようだ。しっかりした素材であるので、長く使うことができる。価格は高いが、何年も着用することを考えれば、そこまで高くないのかもしれない。
総括:本物のヌプシ700と見分け方について
この記事のポイントをまとめると、
- 「THE NORTH FACE(ザノースフェイス)」から発売されている定番のダウンジャケット
- 定価は、税込37,400円
- 韓国モデルは着丈が短めで1〜2サイズほど小さめ
- USヌプシは日本のヌプシよりも1サイズ大きめ
- ヌプシ700のバングラデシュ製は数が少なく希少
- 本物と偽物の見分け方は流通元やファスナー、タグなど
今回は本物のヌプシ700と偽物との見分け方についてまとめてきた。ヌプシ700はとても暖かくて大人気の商品である。日本だけでなく、USやEU、韓国などのモデルが販売されている。価格が高いだけあってしっかりした商品であるので、長く着用することができる。
ただ、人気な商品であるだけに偽物の流通が多いことも事実である。間違って偽物を買ってしまわないように、本物と偽物の見分け方についてまとめている。ぜひこの記事を参考にしてもらえると嬉しい。