知っておきたいマラソンの平均時速:計算方法をマスターしよう!

「本ページはプロモーションが含まれています」

マラソンとは42.195kmの公道コースを使った長距離を走る陸上競技であり、国際大会だけでなく大小様々な大会が世界中で行われるメジャーなスポーツである。資格の必要ない市民ランナーが参加できる大会も多いため走ったことのある、またはこれから挑戦してみようと考えている人も多くいるのではないだろうか。
ここではランナーに向けて時速の計算方法や1kmあたりのペース表、初心者がマラソンを完走するために必要な時速などを紹介する。



マラソンにおける時速の重要性

多くのマラソンランナーは前回のタイムを超えること、または完走することを目標にしていることだろう。そのためには日頃から練習することはもちろんだが、さらに自分が時速何kmで走れているのかを把握することも重要だ。

なぜなら、現在の時速と残りの距離からどのくらいのペースで走れば目標に届くことができるのか計算できるからだ。

さらにマラソンはメンタルのスポーツだと言われている。その理由として、長距離を走っているといつまでも見えてこないゴールに今のペースでいいのか不安になったり、焦りから一定のペースで走ることができなかったりする。そうなると自身の能力を上手く発揮することが出来なくなるということだ。

そのため現在の状況を理解することで不安を取り除き、メンタルをいい状態に保つことが自分の能力を十二分に発揮するために必要な要素になる。だからこそ時速を理解することが重要である。

時速の計算方法

時速の計算方法は簡単だ。時間・距離・速度の三つを利用した公式を利用する。

ポイント

・速度=距離÷時間

・時間=距離÷速度

・距離=速度×時間

三つの公式を利用すると時速だけでなく様々なことが計算できる。

例えば時速を計算するならば、1kmを5分で走ったとすると時速は「1(距離)÷5/60(時間)=12km(速度)」である。他にも時速からフルマラソンを走ったタイムを計算する場合は、時速が12kmだとすれば「42195(距離)÷12(速度)×60(60進法)=210.975)210分59秒(時間)」である。

しかし公式を利用せずとも難しく考えずにまずは1時間走り何km進んだかで計る方法が最も簡単だろう。単純に10km進んだのであれば時速10kmである。

1kmあたりのペース管理

マラソンランナーはペースを管理すること大切だ。なぜなら42.195kmという長距離を走る上で大切なのは一定のペースで走り続けることだと言われているからだ。

当たり前だが常に全速力でマラソンを走り抜けることが出来る人などいない。よって前半10kmで速い時速を出しても後半に大きく失速しては意味がない。つまり、いかに体力を消耗せずに速いペースを維持するかがポイントである。

実際に考え方の一つとしてマラソンランナーはよく車に例えられる。その理由として、車は急なスピードアップや急ブレーキを繰り返すと多くの燃料を消費するが、逆に高速道路などで一定のスピードで走っている時はあまり燃料を消費しない。つまり車と同じようにランナーも自分の体力に合わせた速度を一定に保ち、燃費よく走ることが重要だということだ。

しかしマラソンはスタート直後は渋滞して前に進めなくなったり、疲労や向かい風など天候の影響によって一定のペースを保つことが難しいことも多い。だからこそペースを管理することで残りの距離と時間を計算し、現在の状況から目標タイムへの道しるべとすることが出来るのである。

ペース表

ポイント

時速から1kmあたりのペースへの換算する式は「1000(m)÷走行速度(時速)÷3.6=(秒)」である。

ペースごとの参考タイムを記載。

3分台

1km 10km 20km ハーフマラソン 30km 40km フルマラソン
3分 0:30:00 1:00:00 1:03:17 1:30:00 2:00:00 2:06:35
3分10秒 0:31:40 1:03:20 1:06:48 1:35:00 2:06:40 2:13:37
3分20秒 0:33:20 1:06:40 1:10:19 1:40:00 2:13:20 2:20:39
3分30秒 0:35:00 1:10:00 1:13:50 1:45:00 2:20:00 2:27:40
3分40秒 0:36:40 1:13:20 1:17:21 1:50:00 2:26:40 2:34:42
3分50秒 0:38:20 1:16:40 1:20:52 1:55:00 2:33:20 2:41:44

4分台

1km 10km 20km ハーフマラソン 30km 40km フルマラソン
4分 0:40:00 1:20:00 1:24:23 2:00:00 2:40:00 2:48:46
4分10秒 0:41:40 1:23:20 1:27:54 2:05:00 2:46:40 2:55:48
4分20秒 0:43:20 1:26:40 1:31:25 2:10:00 2:53:20 3:02:50
4分30秒 0:45:00 1:30:00 1:34:56 2:15:00 3:00:00 3:09:52
4分40秒 0:46:40 1:33:20 1:38:27 2:20:00 3:06:40 3:16:54
4分50秒 0:48:20 1:36:40 1:41:58 2:25:00 3:13:20 3:23:56

5分台

1km 10km 20km ハーフマラソン 30km 40km フルマラソン
5分 0:50:00 1:40:00 1:45:29 2:30:00 3:20:00 3:30:58
5分10秒 0:51:40 1:43:20 1:49:00 2:35:00 3:26:40 3:38:00
5分20秒 0:53:20 1:46:40 1:52:31 2:40:00 3:33:20 3:45:02
5分30秒 0:55:00 1:50:00 1:56:02 2:45:00 3:40:00 3:52:04
5分40秒 0:56:40 1:53:20 1:59:33 2:50:00 3:46:40 3:59:06
5分50秒 0:58:20 1:56:40 2:03:04 2:55:00 3:53:20 4:06:08

6分台

1km 10km 20km ハーフマラソン 30km 40km フルマラソン
6分 1:00:00 2:00:00 2:06:35 3:00:00 4:00:00 4:13:10
6分10秒 1:01:40 2:03:20 2:10:06 3:05:00 4:06:40 4:20:12
6分20秒 1:03:20 2:06:40 2:13:37 3:10:00 4:13:20 4:27:14
6分30秒 1:05:00 2:10:00 2:17:08 3:15:00 4:20:00 4:34:16
6分40秒 1:06:40 2:13:20 2:20:39 3:20:00 4:26:40 4:41:18
6分50秒 1:08:20 2:16:40 2:24:09 3:25:00 4:33:20 4:48:19

7分台

1km 10km 20km ハーフマラソン 30km 40km フルマラソン
7分 1:10:00 2:20:00 2:27:40 3:30:00 4:40:00 4:55:21
7分10秒 1:11:40 2:23:20 2:31:11 3:35:00 4:46:40 5:02:23
7分20秒 1:13:20 2:26:40 2:34:42 3:40:00 4:53:20 5:09:25
7分30秒 1:15:00 2:30:00 2:38:13 3:45:00 5:00:00 5:16:27
7分40秒 1:16:40 2:33:20 2:41:44 3:50:00 5:06:40 5:23:29
7分50秒 1:18:20 2:36:40 2:45:15 3:55:00 5:13:20 5:30:31

 

マラソン初心者の目指すべき時速

これからマラソンに挑戦しようという初心者は、最初に完走するための時速を覚えることをお勧めする。ほとんどの大会で途中関門の制限時間が設けられていることもあり、ゆっくり走りすぎては完走できないのである。
そのためマラソンを完走するためには一定以上の時速で走り切る実力が必要になる。なのでランニングなどのトレーニングでその時速を体に覚えさせることをお勧めする。そうすることで実際のマラソンでペースを維持しやすくなるのだ。
他にもランニングによってその時速で走り続けることができるのか自分の力量を測ることも必要だ。なぜなら完走するための時速の維持どころかペース配分もできずに体力が尽きリタイアしてしまうことになりかねないからだ。そのため、ランニングによって完走するために必要な時速以上の走りを維持できるようにトレーニングしていく必要がある。

初心者向けに役立つトレーニングメニューを公開しているサイトを紹介。

マラソンの制限時間

完走するための一定以上の時速とは、単純に途中関門と最後のゴールを制限時間以内に通過するための時速である。参考までに参加人数が多く人気の高い大会の制限時間を紹介する。6~7時間が多いようだ。

※2023年2月現在の情報

大会名 時期 制限時間 公式ホームページ
勝田全国マラソン(茨城) 1月 6時間 https://www.katsutamarathon.jp/
東京マラソン(東京) 2月 7時間 https://www.marathon.tokyo/
そうじゃ吉備路マラソン(岡山) 2月 6時間 https://www.city.soja.okayama.jp/kibiji-marason/bunka_sport/soja_kibiji_marason/kibijimarason.html
名古屋ウィメンズマラソン(愛知) 3月 7時間 https://womens-marathon.nagoya/
かすみがうらマラソン(茨城) 4月 6時間 https://kasumigaura-marathon.jp/
横浜マラソン(神奈川) 10月 6時間30分 https://yokohamamarathon.jp/
大阪マラソン(大阪) 10月 7時間 https://osaka-marathon.com/
NAHAマラソン(沖縄) 12月 6時間15分 http://www.naha-marathon.jp/
湘南国際マラソン(神奈川) 12月 6時間30分 https://www.shonan-kokusai.jp

完走するために必要な時速

完走に必要な時速と1kmあたりのペースを表にする。

制限時間 時速 1kmペース
6時間 7.04km 8分31秒
6時間15分 6.75km 8分53秒
6時間30分 6.49km 9分14秒
6時間45分 6.25km 9分36秒
7時間 6.03km 9分57秒

完走率

マラソンの完走率は平均で92%ぐらいだと言われている。制限時間やコース、その日の天候や気温など大会ごとに状況が異なるため多少の差はあるが参加者のほとんどは完走できるということだ。しかし、完走できないランナーがいることもまた事実。そのため自信のない初心者のランナーは制限時間の長い大会を選ぶといいだろう。



市民ランナーの平均時速

フルマラソンの平均時速は平均ゴールタイムから計算できる。大会により平均ゴールタイムには差はあるが、男子は4時間40分、女子は5時間10分くらいと言われている。

性別 平均タイム 時速 1kmペース
男子 約4時間40分 9km 約6分40秒
女子 約5時間10分 8.18km 約7分20秒

プロの平均時速

2020東京オリンピック男子マラソンのタイムを参考にすると平均約2時間20分となる。

これは時速18kmになり市民ランナーの約2倍の速度である。

女子マラソンは平均約2時間35分となり、時速16.33kmである。

10kmマラソンとハーフマラソン

いきなりフルマラソンに挑戦するのは気が引ける、という方々にお勧めなのが10kmマラソンとハーフマラソンである。なぜならどちらもフルマラソンより距離が短いため初心者でも完走がしやすく、完走することで自信にも繋りその経験を次に生かすこともできるからだ。

例えばハーフマラソンを2時間で走ったとする。そうすると単純だがフルマラソンだと倍の4時間で走れると考えることができる。しかしフルマラソンはより距離が長いため体力の消耗を考えて平均時速を少し落として走るなど、フルマラソンに向けてゴールタイムの予測をしたり作戦を立てることもできるだろう。

もちろん10kmマラソンとハーフマラソンにも多くの大会で制限時間が存在する。

距離 制限時間 1kmペース
10kmマラソン 80~90分 約8分
ハーフマラソン 2時間~2時間30分 約7分

フルマラソンと比べると距離が短いため制限時間をクリアする時速は速くなる。

マラソンの世界記録の平均時速は?その選手は?

男子マラソンの世界記録はケニア出身のエリウド・キプチョゲ選手が持っている。2022年9月25日にベルリン・マラソンにて、2時間1分09秒を記録。

女子マラソンはケニア出身のブリジッド・コスゲイ選手である。2019年10月13日にシカゴ・マラソンにて2時間14分04秒を記録。

その記録を時速に換算する。

男子 42195(距離)÷7269(時間)×3.6(60進法)=20.89km(速度)

女子 42195(距離)÷8044(時間)×3.6(60進法)=18.88km(速度)

世界記録の平均時速は、男子は20.89km、女子は18.88kmとなる。

オリンピックマラソンの記録

オリンピックマラソンの記録は、男子はケニア出身のサムエル・ワンジルさん。2008年の北京オリンピックで2時間6分32秒を記録。時速20km。

女子はエチオピア出身のティキ・ゲラナさん。2012年のロンドンオリンピックにて2時間23分07秒を記録。時速17.68km。

日本人の記録

日本人選手の記録はこちらのJAAF日本陸上競技連盟公式サイトで確認できる。

マラソンだけでなくあらゆる陸上競技の記録が記載されているので興味があれば閲覧してみるといいだろう。

24時間テレビのマラソン

日本テレビによって毎年8月下旬に行われている24時間テレビ。その企画の一つであるマラソンは、24時間で100kmを走るという番組のメインイベントである。しかし、この企画には冷ややかな声も多い。その根拠としてよく挙げられている意見が時速に関係している。

それは人間の歩く時速の平均は4~5kmとされており、100kmを時速4kmで歩くならば「100(距離)÷4(速度)=25(時間)」であり少し早いスピードで歩けば誰でも可能と思われるからだろう。ペースで考えるならば「100(距離) ÷ 24(時間)= 4.17 (速度)」である。

確かに時速4.17kmという数字はほとんどの人に出せる数字であり、その理由から簡単に走ることができると考える人達が声を挙げているようだ。

しかし100kmのマラソンはそう単純な話ではない。そもそも交通整理のされている大会ではないため絶え間なく信号待ちが発生する。そのため要求される時速はもっと速くなる。また、歩くくらいのスピードだとしても長時間の運動を続けることで体への疲労やダメージが少なからず蓄積していく。

さらに8月に行われるということで暑さによる体力の消耗も並大抵ではないだろう。もっと言えば、単純にフルマラソンの2倍以上の距離と考えるだけでもマラソンの辛さを経験したことのある人からすれば走ることはそう簡単ではないと断言するはずだ。

つまり時速だけで安直に考えることはできないのだ。批判されている方々はマラソンからでも自分の足で経験してみることを推奨する。きっと100km走られた方々に尊敬の念を抱くはずだ。

競歩の時速

マラソン選手と競歩選手の時速を比較してみる。競歩選手の時速はそのレースの距離にもよるが14~16キロだといわれている。

競歩選手の速度について >>>

競歩選手の歩く速度は時速16キロにもなるといわれています。それは一般的な成人男性の歩く速度の3倍、シティサイクルの平均速度に匹敵する速さ。マラソンに置き換えると42.195キロを3時間以内で走る速さになります。時速8キロを超えると「歩く」より「走る」方が、はるかに少ないエネルギーで目的地に到達できるといわれており、数字からも競歩が「ただ歩く」だけの競技ではないことがわかります。

東洋大学:競歩 | 東洋大学オリパラ観戦ガイドより引用

時速16kmでフルマラソンを走り切ると「42.195(距離)÷16(速度)×60=158.23(時間)」約2時間38分でのゴールとなる。並大抵のマラソンランナーよりもかなり速い。

自転車の時速

マラソン選手と自転車の時速も比較してみる。自転車は乗る人やその種類、性能よって出せる時速が違うが平均時速はこちらの表だ。

種類 特徴 平均時速
ママチャリ 一般的な自転車(シティサイクル) 12~18km
ミニベロ タイヤの小さいタイプの自転車 18~25km
マウンテンバイク オフロード用の安定感があるスポーツ仕様な自転車 20~25km
クロスバイク マウンテンとロードの特徴を併せ持つ自転車 20~25km
ロードバイク オンロードでの高速走行に特化した自転車 20~30km

たとえママチャリでも本気で走ればマラソンのトップランナーと同じ時速を出すことが可能だ。しかし、そのペースでマラソンの距離を走り続けられるかは疑問である。

ロードバイクはプロが大会で乗る場合、平均で時速40km、最高時速は70kmを超える。



マラソンと時速:まとめ

記事の内容をまとめ

・目標タイムの達成には時速とペースの理解が大切

・距離÷時間で時速が計算できる

・ペースを管理することが大切

・初心者は完走するために制限時間内にゴールできる時速を目指す

・制限時間は6~7時間が多く・時速6~7km

・プロランナーの平均時速は市民ランナーの平均時速の約2倍

時速の世界記録や競歩・自転車との比較も合わせて紹介したがいかがだろうか?この記事がマラソンランナー達の助けになり興味を満たすことが出来たのならば幸いだ。

「本ページはプロモーションが含まれています」